2013年3月5日火曜日

都々逸見聞録 その弐

皆様ごきげんよう、太夫の瑠扇で御座います。


あたたかい日もあれば
其処此処で春の息吹をチラっと感じながらも
まだまだ寒い日が多いこの時期、春のうららかな光が待ち遠しい季節です。

地域によってはまだ豪雪であったり
もうすぐ雪解けであったりと、まだまだ雪が似合うのも本音・・・。

本日はそんな
雪と春近し風情を感じられる都々逸を紹介したいと思いんす。
不二の雪さえとけるというに 心一つがとけぬとは
(作者不明)
中村風迅洞著「どどいつ万葉集」より


雪解けの様と想う相手の心をかけているうたでありんす。
なんだか少し片思いを連想させる、とても切ない恋のうたでありんす。

色鮮やかに燃えるような恋とは別に、
冷たく澄み切った、凛とした空気の中に佇むような恋
一途に想い続けるそんな恋もいいものでありんす・・・。


さて、今宵もいつものお座敷でありんす。
今はまだ少し先の春を待ちながら
喜久屋の華を愛でにいらしてくださいなんし。

十時半より、あなた様のお越しをお待ちしておりぃす。




0 件のコメント:

コメントを投稿